じにつくす’s blog

単にいろいろ書きます。

玉蹴りの話 サッリボールは"属人的"?

サッリボールに対してこの疑惑を持っています。

戦術オタクからは絶賛されていたけど正直なところ日本代表と変わらないような感覚もしてる……

 

  • 戦術を落とし込むことができていないよ!

プレミアリーグ32節チェルシーは超大誤審によって勝ち点3をゲットしましたが、この試合ではターンオーバーを選択しました。だから大苦戦したと言えるかもしれません。

そこで気になったのはカンテがやっていたチームにとって大事な(と思われる)動きをコバチッチとバークリーはほとんどしていなかったことです。

ターンオーバーする場合、"カンテと同じ役割を行うようコバチッチかバークリーに指導する"もしくは"コバチッチやバークリーのタイプに合わせた別のやり方をチームに指導する"ことをしなければいけません。

ただこの試合ではどちらも不十分であるように見えました。

ちょっと前に"属人的"という言葉が流行ってたりしましたが、まさにサッリはそんなチームにしているのでは?という疑問です。

 

  • コバチッチもバークリーも"カンテが隣にいる"と思ってプレーしていたこと

カンテが幅をとったり裏へ抜けたり、後方の持ち上がりをサポートすることでボールを前進させるのがこれまでのチェルシーでしたが、この日はそのような動きが見られず。

リュディガーで持てるところをコバチッチがそのままボールを受けてしまったり(コバチッチはCBの上がりの花道を作れていない傾向があります)、バークリーも真ん中付近でいるだけで深さを作れなかったり。

カンテがいない以上誰かがカンテの役割をしないとチームは機能しません。このあたりをチームとして徹底できていたのかかなり疑問です。

 

  • チーム自体もカンテがいるものとして動いていたこと

そうは言ってもカンテと同じ動きを求めるのも難しいです。特に90分やり続けるのは至難の技!なのでカンテがいないなりのやり方をすべきなのですが……。

ウイングは少し下がって受けてしまいコバチッチと被ることが多くサイドのスペースががら空きと言うことがしょっちゅうでした。

コバチッチはカンテよりボールの扱いに長けているキャラクターなのでウイングは中盤をコバチッチに任せ大外で勝負するなどのやりようはあったはずです。

イグアインもたびたび下がってくるので深さが失われることもしばしば。カンテがいないんだからそのための戦術を選択すべきです。

 

  • 同様の現象はアロンソとエメルソンでも起こっていたこと

エメルソンはアロンソよりは速度があるので外側を任せたらいいのにウイングがなぜか外で待っている。

また一人では抜くのが難しいアロンソに外側を任せて背の低い選手がエリア内にいるなどチグハグな現象もこれまで見られています。

 

  • サッリ自身がサッリボールなるものの分析が不十分なのではないか

これらのことからいくつかのチームとしての動きに見えることが選手独自の判断もしくは選手の特性によるもので、サッリ自身がきちんと把握していないor言語化してチームに伝えられていない可能性を感じます。

"サッリのやり方が浸透していない"と言うこともできなくもないですが、正直なところ日々伝えられているのか疑問。ターンオーバー出来ない原因になっている気がします。

この状況で最も困るのは"個々のプレーがチームに正しく評価されないこと"です。

例えばカンテが普段行っていた役割はサッリはどのように評価していたのでしょうか。ジョルジーニョの側にいてほしいというコメントしかメディアには出ていませんが…

サッリ自身は評価していたかもしれませんが、チームに対して"カンテがいないからカンテの動きをしてほしいor代わりにこの動きをしてほしい"という要求をしなければ評価していると伝わりません。

 

選手が個々にやっていたことで上手くいっていたものを正しく分析して伝達しなければ再現性は生まれません。スタートダッシュからの失速の原因の1つなのではないでしょうか。

まさに日本代表へたびたび向けられている批判と同じようなものを今のチェルシーからは感じます。