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じにつくす’s blog

単にいろいろ書きます。

EURO2016のまとめの感想 今大会のトレンドは「ハードワークと監督力」と「忘れられた点取り屋」、それと「塩試合」

EURO2016 サッカー

今回のユーロ、とっても面白かったです!
なんでかって言えば僕の予想がある程度当たったから楽しくなっちゃったからですね(笑)
正直「本命不在」だったので他の人にとっては退屈だったかな?
大会レベルの低下が言われてて原因はなんや!って議論はあるけどそれは単純に選手のレベルが落ちてるんやで!


今大会のトレンドとクラブシーンとの共通点!

やっぱりこういうのを語らずにはいられませんよね!
ズバリ!3つ!


「ハードワーク、監督力」
「忘れられた“FW”の重要性」
あと付け加えると
「塩試合(笑)」


これだと思います!もういろんなサッカージャーナリストが散々言ってるけどネ!


2012年から今までの4年間を振り返ると……

前回大会はスペイン全盛期とペップバルサ全盛期によるものでした。というか2008年から2012年まで続く長い支配。
0809シーズンからではありますが、ペップバルサ全盛期がスタートして1112シーズンまで続く圧倒的強さ。
そしてバルセロナの選手だけではなく、カシージャスセルヒオラモス、シャビアロンソトーレスとビジャが全盛期だったことも要因ですね。
いやぁ、クラブですら揃えられないような豪華さです。そら強いわ。

そしてその強さを模倣しようとするものたちもいました。
そして2012はいよいよゼロトップシステムが生み出され10人全員MF化の流れがきた……と。やっぱり強いな、、
これが2012のユーロだった気がします。

その後(話は前後するけど)ペップバルサがもっと続いた可能性もあるかもしれないけど、長くは続かずまあまずはモウリーニョとその戦士たちが立ち向かいました。
インテルでありレアルですね。

そもそもシャビとイニエスタ、それぞれバルサの面々、さらにスペイン人がスゴいだけなんや!メッシがスゴいだけなんや!ポゼッションサッカーは関係なかったんや!!
こんなの真似できるか!!とちょっと流れが変わった気がします。模倣じゃない!あいつらに勝つぞ!と流れが変わります。

そして1213シーズン、CLのドイツ対決、そして1314シーズンのマドリード対決により時代はハードワークへと変わりました。

ブラジルワールドカップは1213シーズンの流れでドイツが優勝しました。まあドイツなんていつもベスト4なんでぶっちゃけた話そのうち優勝するしいつも優勝候補なんだけど(笑)
でもドイツも質の高いポゼッションサッカーだったけどバルサとは違いますよね、ドイツはケディラがいる!
まあブラジルワールドカップはどちらかといえば気候の問題もあって「アメリカ大陸」の強さが際立った大会だったと思います。

スペインはオランダチリのFWの個人技と3バックという対策の前に撃沈しました。まあもともと3バックだったイタリアにも苦戦していたので対策すりゃどうとでもなるんだなぁと思いました。
あとはジエゴコスタ(笑)

戦術的には「ゾーンじゃ捕まえられないからマンマークや!!」ってことらしいです。

シャビアロンソが俺たちは豆腐メンタルだった、って言いました。
そしてシャビ、アロンソは去りました。
あとビジャも去りました。


1314シーズン、シメオネアトレティコの台頭がありました。ちょっとワールドカップの話と前後しますけど。
「個では劣るけどチーム力でカバーすれば不可能はない!!ハードワークや!!サッカーは一人でやるもんじゃねえ!!」

まあめちゃくちゃ走るドルトムントもそうだったけどね。
スペインの二強を抑えてのリーグ優勝、CL決勝進出に世界が湧きました。

そして1516シーズン、躓くビッグクラブを尻目にレスターが奇跡を起こすことに。


この「チーム力」の流れが間違いなく今大会の特徴の一つになっていると思います!
監督の采配とハードワーク無しに勝ち取ることはできない。

ウェールズのベスト4、アイスランドのベスト8はまさにそれですね。
今大会とワールドカップのスペインはやはりメンタル的にも遅れをとっていた。オランダはチーム崩壊。

レスターの「奇跡」は有り得ない話ではなかったのかもしれません。


これ、戦術的には「4-4-2の復活」で、従来の4-4-2ではなくて言ってみれば4-4-2-0みたいな話らしいです。
それとこちらはドルトムントもそうでしたが攻守の切り替わる激しいサッカー、「ロック」と表現していましたがまさにそんな感じ。

それと「慣れ」の問題がある気がします。
最近1トップが多かったから2トップに慣れないとか、4バックが多かったから3バックに慣れないとか。
チビが多かったからマッチョに慣れないだとか。
あんまり活躍しないだろうとされていたマリオゴメスやペッレ、ジルーが通用してるのもそんな意味合いもあると思います。

あ、「堅守」はもともとサッカーは守備有利な上に、短期決戦で守備の安定はさらに大前提で流行でも何でもないと思います。
それこそスペインは決戦トーナメントでは今まで失点ゼロの超鉄壁。
その前のギリシャやイタリアもそうですよね。方法の違いはあれど。




もう一つの「忘れられたFW」について。


じゃあ何でハードワークが大事なのに1314シーズンからCL決勝はレアル、バルサ、レアルなのよって話になります。

スペインとバルサのティキタカで中盤を支配してすげーー!ってなりましたが、サッカーは点をとるスポーツです。
どんなにパス回しが美しくてもイチゴの乗ってないケーキ。
でもバルサにはすごいイチゴがいました。メッシ神です。まさに神。イチゴどころか生地にも絡むからちょっと格が違う。
ゲームメイクにすら関わるから完全にメッシ依存。
これこそがバルセロナの真の強さだったと思います。
でもメッシシステムでも通用しなくなってきた。

そこでCL覇者であるBBCとMNS。さらに凄まじいFWを追加して圧倒的破壊力でねじ伏せる形です。

んで、振り返るとなんだかんだでアトレティコにはジエゴコスタ、グリーズマンがいました。
レスターにはヴァーディーがいました。
やっぱり点をとる人が大事で、点取り屋こそが最も重要なのだと。
FWの移籍金がべらぼうに高いのは頷けます。

代表の話に戻りますと、スペインにはメッシがいないけどトーレス、ビジャがいました。
まあでもメッシほどではないからデルボスケはものすごく守備重視にしてるんだと思います。ウノゼロで勝つのがスペインの形。
ドイツにはクローゼという代表で欠かせないストライカーがいて、さらにミュラーがいました。
イタリアには前回大会は覚醒したバロテッリ
これらの常勝国には必ずワールドクラスの点取り屋の存在がいましたね。
しかし今大会、ビジャもいない、クローゼもいないしミュラーはユーロアレルギーみたいだし、イタリアはさらにレベルダウンしてワールドカップでは悲惨。

世界レベル、かつ欧州の点一流の取り屋はイブラヒモビッチレヴァンドフスキ、ベイル、ロナウドグリーズマン
ベンゼマやオランダ人たちもそうですが出場してないwでもオランダがワールドカップ3位なのも納得)
そんな中でオッズの順に考えてポルトガル対フランス、ロナウドグリーズマンが決勝カードとなり、ベイルがベスト4に入ったことは不思議ではなかったと言えます。

それと点取り屋に限った話ではありませんが、好不調の波があります。レヴァンドフスキはそんな気がします。ハリーケインやマンジュキッチもここでしょう。
フランスではジルーがいてパイェもいました、そしてポルトガルではナニが好調。

点取り屋の好調、覚醒こそが鍵であり、彼らのコンディションを整えることが重要だと言えます。
1516シーズンのMSNの失速はこれを怠っていたからであり、1415シーズンはスアレスが途中から加入などの理由で終盤まで活躍していました。
1516シーズンのBBCもそうだと思います。

バルサ封じの守備戦術がさらにパワーアップしたので点取り屋の覚醒の重要度がますますアップ。
勝ち進んだのはゴールスコアラーがいたチームで、決勝の2チームには2人以上のゴールスコアラーがいました。



じゃあ「ゼロトップ」はなんやねんって話になりますけど。CFを置かずに流動的にゴールに迫るシステムですが。
スペインはこれで2012を制しましたが、その後のドイツはうまくいきませんでした。
戦術的にはきっといろいろな要因はあると思います。MFは背を向けてのプレーが苦手だとか身長が足りないだとかetc.
でもこの戦術は時代遅れなのかどうかとか、この大会では計れないと思うのが僕の意見です。

結局のところ「シルバとセスクは良かったけどゲッツェミュラーはダメだった」ってことに尽きると考えています。
ユーロではミュラーは絶不調でした。
まあそれにゲッツェを見ると一番得意なポジションで使われていたとしてもダメだったでしょw

もともとゼロトップというのはメッシシステムであって他のゼロトップは「CFいないから」ってだけです。
ていうかポルトガルもゼロトップみたいなもんだよね。
そのMFたちがFWのようにゴールスコアラーになれるかどうか。

本来サイドアタッカーのナニがゴール前でロナウドのシュートを触って得点したシーンはその象徴ではないでしょうか。
2012のスペインで言うなら、決勝戦でクロスをシルバがニアでヘディングした先制点です。
2人とも本来のスタイルではないはずですが、「ゼロトップ」という戦術によってこのようなプレーをすることになりました。
「ゼロトップ」という名前だけが先行していわゆるFWの動きそのものが忘れられていたんじゃないかな、と思うわけです。


そんなわけでFWの重要性、そして点取り屋の重要性を再認識させられた大会でした。




最後に「塩試合」について。

ポルトガルが塩試合だったのでこう表現しますが、「のらりくらりと勝ち進んでいくこと」のことです。

今のサッカーはスペインのパスサッカー→ドイツのハイプレスサッカー→アトレティコのハードワークサッカー&MSNBBCサッカーと移ってる気がします。

そして次にくるのがこの「のらりくらりサッカー」なんじゃないかなと。

スペインサッカーが敗退し、ドイツサッカーが敗退し、フランスの「前線の爆発力サッカー」敗退し、ポルトガルの「塩サッカー」が優勝した理由を考えてみます。

今回出場チームが24に拡大され、1試合増えました。
つまり「フルパワーは持たねえよ!」ってことです(笑)

シーズンでも現代サッカーでは全ての試合にフルパワーで挑み続けることができなくなっていると思います。
ドルトムント野戦病院化し、アトレティコは120分戦うことはできず、BBCとMSNも好不調の波に悩まされています。
レスターが優勝できたのはあくまでリーグ戦のみだったからですね。
1516シーズンはMSNがフルパワーすぎて失速しましたがBBCはそうではなかったのでCL覇者がレアルになりました。

ポルトガルはローテーションをしていたので大会を乗り切ることができたってことですね。特にフィールドプレイヤーはかなり分散して起用していました。
決勝こそ日程有利でしたが、彼らはグループFだったため大会期間は一番短かったです。
なので勝ち進むには時にはスローテンポな展開をする必要があったんだと思います。
まあ24チーム7試合になって1試合増えてしまったので16チーム6試合のほうがもう少し激しいサッカーが見れるのでは?という点では議論する必要がありますね。


この「塩サッカー」に必要なのはどちらかといえば「自分たちのスタイル」よりも「相手の長所のみを消す」ことだと思います。
僕はセリエA全盛期を知らないのでリッピのユベントスとかを知らないんでわかんないんだけども(;^_^A
CL決勝でジダンが用いた戦術はこれだったと思います。アトレティコ相手にあえて引いて守ることもしました。

ジダンの下にある顔はカペッロか?みたいなコラムを読んだことがありましたが、もしかしたらこの次のフットボールはそんな流れになっちゃうかもしれないですね。
今よりちょっとつまらない試合が増えるかも。
よくプレミアリーグが勝てないのは日程のせいだっていう言い訳がありますけどあながち間違ってないのかも。

ユーロとともに普段のシーズンの日程も考えなきゃいけないとも思います。
(まあとりあえずセリエAは18チームでもいいと思う)


あともう一つ必要なのは「精神的主柱」ですね。どんな状況でも最後には自分たちがトロフィーを持ち帰る自信をもたらしてくれる存在。
フランスにはこれが欠けていました。ポルトガルにはロナウドがいましたから。
もしデシャンシメオネやコンテみたいなパフォーマンスをしたらちょっと変わっていたかも?(笑)



まーここまで書いてみたけど正直今回はドイツが優勝するべきだと思いました(;^_^A
得点力不足ではあったけど鉄壁すぎる守備にPK戦での強さを考えるとね。
だけどあんなハンド2回しては勝利の女神は遠のきます。

やっぱり短期決戦、最後は運だ。ポルトガルは組み合わせも含めて恵まれていた部分もありました。


1112シーズン、同じくポルトガルのように「初優勝」したチームがありました。
そこには「絶対的精神的主柱」がいて、今回のポルトガルと同じように「最後のチャンス」でした。
奇跡の逆転劇に神懸かり的PKストップに独走ゴール、土壇場で追いつくメンタル。
「初優勝」するにはそういう戦術を超えたものが必要かもしれない……